婚活サポーターのさかなです。
前回の記事、『結婚相手に求める条件で必須なこと』で、万人共通で押さえておきたい結婚相手選びの第一条件をお伝えしました。
この内容に触れる前に、結婚相手選びの注意点について、具体例を出しながらお伝えしてまいります。
結婚相手探しは、幸せな結婚生活にたどり着くためのもの
あなたは、ネット上でお相手検索しながら、あるいはお見合いでお相手候補を目の前にしながら、きっと頭のどこかに、いつも
「この人は私を幸せにできるかしら?」
「この人は僕に何をしてくれるかな」
といった思いをお持ちではありませんか?
それは当然のことです。
私たちは誰しも、不幸になるために婚活しているわけではないのですから。
今よりもっと安らぎたい、もっと笑顔で過ごしたい。
努力をして結婚を目指すのですから、婚活を成功させ、独身の今よりも日々の充足感が増すような夫婦生活を送って頂きたいと思います。
けれど、「今の僕、今の私が満足いく」相手の探しかたには、はまりがちな落とし穴が存在しています。
幸せな結婚生活のための相手選びはむずかしい
実は、「自分の理想の結婚相手」と、「自分に合う相手(=幸せな結婚生活を送れる相手)」は、
必ずしもイコールではありません。
さらに、
「自分に合う相手(=自分の理想の結婚生活に必要な条件を満たす人)」≠「自分が幸せにしてあげられる人」の場合も、
残念ながら満ち足りた結婚生活を送ることは、極めて困難となります。
この点を無視してお相手と結婚したら、婚活に成功しても結婚生活に失敗してしまう可能性が高いと私は考えます。
なんだかややこしいでしょうか。
すいません。
まずは例え話をしますね。
(この例え話は女性視点で始まりますが、この先男性視点でも解説していきます)
本当に婚活成功!?高年収で社交的で明るく性格の良い美人な女性が、理想通りの男性と結婚出来たらどうなるか
「私は年収600万のキャリア女性。やっぱり結婚相手には、仕事の能力も年収的にも自分と同レベルかそれ以上の能力を求めるわ。家事は折半、それが嫌というならホームヘルパーを使ったって良いと思っている。お互い稼ぎまくって、休日は一緒に贅沢をするの。年に3回は海外旅行に行きたいな。子供は・・・おいおいね」
という希望を持つ女性がいるとします。
彼女は仕事ができるだけでなく、見た目も魅力的で、気配りもできる、快活な女性だとします。
こんな素敵な彼女には、年収一千万円以上で容姿もなかなかのいわゆる「できる男」が近づいてくるかもしれません。
片や、「できる男」さんは、特にこれといった具体的な条件はもっておらず、
「良い人がいたら結婚したい。パートナーのいる温かな毎日を送りたい」
と思って婚活していました。(実際にこのような感覚でいる男性は本当に多いです)
魅力的な彼女に惹かれ、半ば「できる男」さんは恋に落ちたような状態となり、
「共稼ぎ?うんうん、仕事できる女性は活躍すべきだ」
「家事?外注でいいよ」
「そうだね、休日は一緒に思い切り楽しみたいね!海外旅行は僕も大好きだよ」
と、彼女の希望を受け入れ、晴れてゴールインとなりました。
・・・さて。
「できる男」さんは、「自分より高い年収で、共稼ぎOKで、家事を彼女に押し付けない」という彼女の希望条件を満たしていて、さらに趣味の共通点もある男性です。
伴侶の希望に理解を示し、しかもルックスまで中々という、文句の付けどころのない素敵な男性です。
一見しますと、互いに思い通りの人を見つけ、婚活を大成功させたように見える2人ですが…この後、彼らには幸せな結婚生活が待っているのでしょうか?
もちろん、こういった展開を見せるカップルの中には、末永く上手くいくカップルだっていると思います。
けれど多分、上手くいかないカップルのほうが多いでしょう。
何故なら、この先の2人には、数多の「こんなはずじゃなかった現象」が待ち構えているからです。
それぞれ理想の相手を見つけて結婚した二人の現実の結婚生活
キャリア美人さんにとっては、できる男さんは当初の希望通りの、「自分より年収が高くて共稼ぎOKで家事労働を押し付けない」人です。
一方できる男さんも、気立ても見目も良く社交的なキャリア美人さんのことを、希望通りの女性であると認識していました。
つまりお互いに、理想通りの結婚相手に巡り合えたということになります。
そして、結婚。
「婚活」の末に結婚した二人は、最初に互いの条件を確認し合っていたので、大きな衝突をすることなく、結婚生活をエンジョイ出来ると思っていました。
そうして二人が始めた生活の実態は、以下のようなものでした。
- 平日の朝食をどちらも作らない。彼女が自分のコーヒーをいれるついでに彼の分も注ぐ。
- 帰る時間はお互い不規則なため、夕食は常に別々。寝る時間も別々。
- 彼は仕事が忙しく、土日に仕事を持ち帰ることも多い。
- 彼は時間ができた時は、ここぞとばかりに自分の趣味の世界に没頭する。
- 彼女も激務。ストレスも多いが、同じく仕事が大変な彼にはあまり愚痴れない。
- なので発散の為、仕事帰りに一人でスポーツクラブに行ったり、友人と飲んだりする。
- 二人の休日は、外に出てデート。食事も外でとる。外出しない日は、基本は出前。
- 屋内は週末にハウスキーパーが来て、綺麗にしてくれる。そのまま調理もお願いするようになってきた。
- 子供に対して、彼は年金暮らしになる歳から逆算して、遅くとも1年後には第一子を考えたいが、彼女はキャリアの為に、あと5年は欲しくないという。
…いかがでしょうか。
なんだか、近代的な夫婦の情景ですね。
自立した男女の夫婦像といったところでしょうか。
勿論、この生活が、もともと2人の想定通りのものでしたら、問題はありません。
けれど、できる男さんは、この生活に充足感を感じることができませんでした。
結婚は生活という現実。魅力的な異性と結婚したけれど噴出した不満
できる男さんは、漠然と、結婚生活はもっと温かみのある生活なのだと思っていました。
なのに実際に彼女と生活をしてみると、
- 自分が仕事から帰った時、家の中は真っ暗。(妻の方が帰りが遅い時)
- 妻が先に帰っていても、「おかえりなさい」と言って出迎えてくれる人はいない。(妻は疲れて先に寝ている)
- 朝起きても、食べるものの用意がない。(簡単な朝食位は、毎朝妻が準備してくれるものだと思っていた)
- 僕は1千万以上稼いでいるのに、家庭を持っても洗濯やゴミだしをしないといけないのか。これじゃなんのための結婚生活だろう。
けれど、男ばりに外でもまれながら仕事に生きる彼女に、家庭的になってくれと言うのも酷な話です。
そしてまた、キャリア美人さんはキャリア美人さんで、不満がありました。
- 家にいる時、夫は一人の時間ばかりを大切にしている。一緒にテレビを見たり、語り合うといった夫婦の時間を作ってくれず、部屋に閉じこもって趣味のネットサーフィンを何時間も興じている。
- だから仕事後にヨガに通ったり、友人と飲んでストレスを自己解決しているのに、帰宅が遅いと夫に小言を言われる。少しは妻らしく、ってあんただって夫らしいこと妻にしてないくせに。
- 家計負担も折半、家事も折半という約束だが、汚れた食器は一日近くほったらかしにされるし、洗濯物は種類によってネットに区分けをしてくれないし、結局自分があれこれ尻拭いしなきゃならない。この男どんだけ使えないの?
…もうあなたはお気づきかもしれません。
彼らは婚活で理想の結婚相手を探し、見つけたつもりでいました。
けれど、彼らが見つけたと思って結婚したのは、理想の結婚生活を送れる相手ではなかったのです。
じゃあ、何だったのか。
それは、
ただの「ときめく異性」
です。
外側から理想の条件を並べ立てると、あなたにとっての「ときめく異性」が出来上がります。
人は「ときめく異性」=「理想の結婚生活が送れる相手」だと思い込みがちですが、これはまずイコールにはならないのが現実なのです。
「ときめく異性」が、「自宅」「プライベート」といった内なる空間の中でさえも、常に余所行きの緊張感を持ってあなたとときめかせてくれるかと言ったら、そうではないと思います。
「ときめく異性」が、あなたとの結婚生活を居心地良いものにしてくれるかどうかに至っては、全く持って未知数です。
次回は、ときめかない結婚で幸せになれる?「恋愛と結婚は別」の真偽と恋愛結婚の是非をお送りします。