婚活サポーターのさかなです。
前回私は、婚活の自己pr文は、相手に期待感を持たせられる内容にしましょう、とお伝えしました。
そうは言っても、実際にどんな点に注意して、どのように書けば良いのか、なかなか難しいですよね。
まずはやってしまいがちなイマイチ自己prを組み合わせて例文を作ったので、ご覧いただきながら解説していこうと思います。
やってしまいがちな婚活失敗自己pr文の一例
初めまして。
①恋人と別れてからしばらくは1人を謳歌していましたが、そろそろ将来を真剣に考えなきゃと思い始めました。②同性ばかりの職場で出会いがなく、こういうサイトには抵抗がありましたが、思い切って登録しました。
性格は真面目で一途です。③なので相手にも、まじめで一途な方を希望しますね。
④お相手に対して高望みはしません。平凡ながらも、互いに思いやり、暖かい家庭を築いて行けたらと思っています。
また、⑤相手の容姿もさほど気にしません。自分も自信があるわけではありませんのでお互い様だと思っています。それに、人間外見より性格だと思っています。
現在煙草を吸っていますが、健康上やめたほうがいいかなと思い始めています。⑥お相手が希望するなら、すっぱりやめるつもりです。
趣味は、旅行したり、美味しいものを食べる事です。
⑦結婚後、2人で旅行へ行ったり、美味しいと評判のお店巡りをしたいので、共働きを希望します。
勿論、⑧家事は手伝いたいと思っています。当方独り暮らしが長いので、基本的な家事は一通りできます。ですが、⑨料理は苦手なので、相手にお任せしたいと思っています。
あと、普段からお互い何でも言い合える関係が良いです。⑩ため込まれて後で爆発されるより、居心地良い関係が作れると思いますよ。
⑪写真は公開してくれた方のみこちらも公開します。
よろしくお願いします。
このPRは、実際に婚活サイトなどにアップされている自己prから、少しずつ抜き出したものを合成して作りました。
さて、あなたはこの自己pr文をお読みになって、どのように感じましたでしょうか。
「別に普通じゃないの?」
「実際にこういうPR書いてるけど・・・」
とおっしゃる方もいるかもしれません。
少し質問のしかたを変えますね。
あなたは、あなたが条件検索して絞り込んだ100近くあるプロフィールの中に、この自己pr文を見つけたとして、自分からアプローチしたいと思いますでしょうか。
この方がとんでもない美形だったり、驚きの高スペックだったりしない限り、ほとんどの方は、自分からアピールしようとまでは思わないのではないでしょうか。
婚活pr文は「相手を惹きつける」ためにあるのですから、関心を惹けないPR文はあってもなくても同じ、厳しい見方をしてしまうとこのpr文はpr文としてほぼ無価値です。
では、このpr文がなぜ「選ばれないpr文」なのかを探るため、これから下線を引いた部分を、見ていこうと思います。
婚活でやってしまいがちな自己pr文を添削
まず、①と②です。
①恋人と別れてからしばらくは1人を謳歌していましたが、そろそろ将来を真剣に考えなきゃと思い始めました。②同性ばかりの職場で出会いがなく、こういうサイトには抵抗がありましたが、思い切って登録しました。
このような書き出しは、相手にそこまでの悪印象を与えるわけではありませんが、文字数を割いているわりにプラスの印象は与えません。
実際にさかなサイドで独自アンケートを行った結果、①や②に対して、良い印象を持つ、と答えた方は1人もいませんでした。半数以上の人が「興味を持ちにくい」と感じ、中には、
「昔の恋人の話出すのってどうなの?実際付き合っても不用意に会話に出てきそうで良い気がしない」
「『自分は本当は、ネット婚活をしなきゃ相手が見つからない人間ではない』と言い訳しているように感じる」
と答えた人もいました。
それは少数派の意見だったとしても、出だしは肝心です。
検索結果画面一覧に自己pr文の冒頭数行が掲載される婚活ツールも少なくありません。目に留まりやすい頭の貴重な文字数を、大半の人が好い印象をもたない話題にさくのはもったいないです。
性格は真面目で一途です。③なので相手にも、まじめで一途な方を希望しますね。④お相手に対して高望みはしません。平凡ながらも、互いに思いやり、暖かい家庭を築いて行けたらと思っています。
また、⑤相手の容姿もさほど気にしません。自分も自信があるわけではありませんのでお互い様だと思っています。それに、人間外見より性格だと思っています。
③、④、⑤は、当然の主張と思って書かれたのかもしれませんが、言っていることはこういうことです。
「自分がこうだから、相手にもこうであることを当然求める」
「自分がこうだから、相手のその部分も許容してあげる」
…やや自己中心的で、器の小ささを感じてしまうのは私だけでしょうか。
現在煙草を吸っていますが、健康上やめたほうがいいかなと思い始めています。⑥お相手が希望するなら、すっぱりやめるつもりです。
⑥は、いわゆる「たられば」話です。今現在はじめられていないことを書いたところで、信頼はつかめません。逆に決断力や実行力の無い人間というレッテルを貼られかねません。
例え本気で思っていたとしても、自己prとして書くことで、プラスになりはしないと思います。
⑦結婚後、2人で旅行へ行ったり、美味しいと評判のお店巡りをしたいので、共働きを希望します。
⑦も、③~⑤に同じですね。「自分がこうしたいから、都合の良い相手を求めている」と捉えられかねない表現になってしまっています。
婚活で条件の合うお相手を求めるのは当然ですが、あからさまな言い方はデリカシーがない人間だと感じさせてしまいます。
勿論、⑧家事は手伝いたいと思っています。当方独り暮らしが長いので、基本的な家事は一通りできます。ですが、⑨料理は苦手なので、相手にお任せしたいと思っています。
⑧や⑨は、相手の負担を軽視する傾向が見て取れます。共稼ぎなのに、何故「手伝う」という表現なのでしょうか。
逆に相手候補から「共働きだから、自分も家事を手伝うよ」と言われても、「ありがとう!」と言える方なのでしょうか。
また、家事としての毎日の料理は、大抵の方が「一番面倒な家事作業」と考えていると思います。それを「苦手だから」の一言で全面的に相手に押し付ける気満々の方に、プラスな印象は抱けないと思います。
あと、普段からお互い何でも言い合える関係が良いです。⑩ため込まれて後で爆発されるより、居心地良い関係が作れると思いますよ。
⑩は、アドバイスしてくれているのでしょうか。初見の方に頼んでもいないアドバイスをするあたりが、自覚無き上から目線とも取られます。
⑪写真は公開してくれた方のみこちらも公開します。
⑪は、「まず相手がしなきゃ、自分もしないよ」という、「見返りなしでは動きません根性」を反映しています。
そういった気持ちがあるのは当然ですが、わざわざ書く必要はありません。
やってしまいがちな婚活失敗自己pr―総評
この自己prには、徹底的に欠けているものが2つあります。
1つは、
歩み寄りの心
もう一つは、
相手を楽しませようとする心
です。
このpr文は、自分のことや自分の希望する相手の条件ばかりを並び立てて、相手が期待感を膨らませたり、楽しく感じる要素の無い説明文に成り果てています。
言っていることはそれほどおかしくはありません。
ただ、アピールの仕方は間違っていると言わざるを得ません。
思っていてもわざわざ書かなくて良いこともあります。
正論だとしても表現の仕方で悪くとられることもあるのです。
それでは、どのような点に気を付けて、どのような書き方をすれば、魅力的なpr文となるのでしょうか。
そろそろ読むのもしんどい頃かと思いますので、続きは次回、「婚活の自己紹介で書かない方が良いこと21例」でお話ししますね。
がんばりましょう!