私は今、結婚相談所の開業を考えています。
結婚相談所連盟5社に資料請求して比較検討した結果、最有力候補となったのはやはり業界最大の会員数を抱え、スマホアプリにも連携もされた最新の紹介システムを持つ「IBJ=日本結婚相談所連盟」でした。
IBJは他のフランチャイズビジネスと比べて起業コスパが圧倒的に優秀です。
【IBJと他業種の開業費用の比較】
※IBJ公式HPより引用
けれどその一方で、同業他社と比べると費用が一番高いのが難点です。
【IBJとその他代表的な連盟加盟の料金比較】
連盟名 | |||||
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加盟金 | 160万円 | 60万円 | 85万円(業歴2年以上45万円) | 50万円 | 35万円 |
月額コスト | 1.5万円+(500円×会員数) | 1万円+会員ネット利用料(人数定額制:1000~15000円上限) | 13,500円(会員300名以上26,000円) | 6480円+(840円×会員数) | 3000円+(500円×会員数) |
※BIU=日本ブライダル連盟 JBA=日本結婚相談協会 NNR=日本仲人連盟
特に初期費用としてお支払いする加盟金160万は、他社と比較すると突き抜けています。
連盟に複数加盟している知り合いの所長さんから、IBJにはIBJにしかないメリットがたくさんあるという話も聞いていますが、この高額な初期費用を前にして「無事に長く運営していけるのだろうか」と、大きく不安を抱きました。
「もう直接聞きに言っちゃお!」
頂いた資料だけでは判断しかねると判断し、自費で大阪から東京新宿のIBJ本部に突入。2時間取材してきました。(いつものパターン)
掲載の許可を頂きましたので、私が把握した情報全てをあなたに連携しますね。
この記事が私同様、IBJ(日本結婚相談所連盟)での開業を検討している人のお役に立つことを願います。
※IBJ加盟の結婚相談所で婚活を検討している人はこちらをどうぞ
⇒ibj結婚相談所本社を直撃取材して分かった「日本結婚相談所連盟加入店」の強みと注意点
日本結婚相談所連盟の概要と特色
まずは、IBJ(日本結婚相談所連盟)がどんな会社なのか、要点をお伝えします。
日本結婚相談所連盟は、東証一部上場のIBJグループが運営する日本最大規模の結婚相談所連盟です。
IBJグループはインターネット業界で言うところのグーグルのような存在です。
「日本結婚相談所連盟」の他に、結婚相談所「IBJメンバーズ」、婚活サイト「ブライダルネット」、婚活パーティー「PARTY☆PARTY」、合コン「rush」と婚活のための出会いのサービスを多フィールド展開し、婚活業界で知らぬ人無しの婚活総合商社となっています。
※IBJ公式HPより引用
近年は旅行会社や結婚情報誌の出版、保険事業などにも手をかけています。
お話しをうかがう中で見えてきたのは、「ITに非常に強い企業」という側面です。
IBJはネット上に婚活サイトが1つもなかった時代にブライダルネット(現会員31万人)を開設し、昨今の「ネットでの真面目な出会いブーム」のさきがけとなりました。
日本結婚相談所連盟に関しても、巧みなネット集客で加盟オーナーを増やし、お相手紹介システムもIT化できるところはとことんIT化。
- 感覚的に操作しやすいお相手検索機能
- 一画面で会員と他相談所のやりとりが完結するチャット機能
- 会員全員の予定を一元管理できるカレンダー機能
- 会員用のお相手検索アプリを導入(連盟唯一)
- 価値観マッチング機能を追加するなど毎年システムを更新
オーナーに対しては利便性を、登録会員に対しては「ご縁を得やすい」サービスが提供できるようにシステム回りにかなりのお金をかけていて、常に改良を重ねているとのこと。
後発の結婚相談所連盟でありながら、2021年時点で、会員数・加盟店数さらにお見合い数・成婚者数でもNO.1の実績をはじき出せたのは、ユーザビリティの向上に投資を惜しまない社風によるものなのかもしれません。
IBJで開業するメリット1「成婚者が出やすい結婚相談所連盟」
IBJで起業するメリットは、なんと言っても同業他社と比較して、成婚者が出やすい環境である、という点です。
加盟型の結婚相談所は「成功報酬型ビジネス」です。
入会者を成婚退会へと導き、成功報酬としてまとまった「成婚料」を頂くことで経営を立てていますから、連盟選びに際して「成婚者が出やすい結婚相談所連盟」かどうかはものすごく重要です。
会員さんに成婚して退会いただくまでの道のりとして、
- お相手候補を選ぶ
- お見合いをする
- 交際をする
- 婚約をする
という4ステップがあり、成婚者数は、お見合い数の多さにほぼ比例します。
つまり、「成婚しやすい結婚相談所」は、会員の母数が十分であることはもちろんのこと、お見合成立数も十分にあってこそ実現するのです。
この会員数・お見合い数ですが、前章でもお伝えしたようにIBJが業界最多となっています。
【IBJ(日本結婚相談所連盟)の実績】
会員数 | 71,340名(2021/5)(業界1位) |
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月間お見合い数 | 46,414件(2021/5)(業界1位) |
成婚者数 | 12,249名(2020年度)(業界1位) |
全国2700社の加盟者数に対し、月間46,414件のお見合い数。
日で割ると毎日127件(実際は週末に偏ります)、社数で割ると1社あたり月17件(実際は法人・副業で偏ります)。
もちろん成婚者数の実数も連盟NO.1です。
IBJは新規入会者と成婚退会者が良循環するもっとも活気ある結婚相談所連盟と言えます。
IBJで開業するメリット2「ロイヤリティ不要で粗利90%以上のビジネスモデル」
結婚相談所連盟の多くは、フランチャイズ・代理店ではなく「オーナー経営制」となっています。
オーナー経営ですからロイヤリティー(=売り上げに比例して増える費用)を払う必要がありません。
IBJもオーナー制で、月コストは、
- システム費:1万8800円/カウンセラー1人当たり
- 活動会員費:500円/会員一人当たり
- ネット使用料:2,200円/カウンセラー1人当たり
- 新規会員加入時:+2,000円/会員一人当たり
全て合わせても売り上げの5~10%程度と、収益性がかなり高いです。
ですので事業を安定して継続でき、実際、今回お話を伺ったIBJ杉山さんの担当エリアで言うと3年継続率は9割との事。
【IBJ杉山さん】
良い人オーラが溢れまくっていました。
一般的に起業10年後に残っている確率は6%と言われている中で、ずば抜けて高い継続率です。
IBJオーナー経営の収益のしくみと例
実際、どのくらいの稼ぎになるのか気になる人も多いと思いますので、以下に収益の例を記載します。
未経験からのスタートを想定して、ここでは経営開始から約半年後の規模感で試算しますね。
IBJ結婚相談所の月収益の例
会員が10名、新規入会者が2名の月の収益の例です。
(各料金は自由に決められます。ここでは相場の金額を書きます)
初期費用 (入会金・活動サポート費など) | 10万円×2名 | =20万円 |
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月会費 | 1万円×(12名) | =12万円 |
お見合い料 (平均値の月17回と仮定) | 5千円×17回 | =8.5万円 |
成婚料 (1人成婚者が出たと仮定) | 20万円 | =20万円 |
月間売り上げ 60.5万円
これに以下の経費を引いて、粗利が出ます。
IBJ結婚相談所の月経費の例
新規データ登録費 | 2,000円×2名 | =4,000円 |
---|---|---|
IBJネットワーク月会費 | 1.88万円 (複数加盟の場合は3万円) | =1.88万円 |
登録スタッフ数 (経営スタッフ数) | 2,000円×1人 | =2,000円 |
活動会員費 (会員1人あたり500円) | 500円×12名 | =6,000円 |
月間経費 3.08万円
粗利=60.5万円-3.08万円=57.42万円(粗利率90%)
副業として起業する場合は会員随時3~5人程度、本業としてする場合は平均20~30人程度、やり手の方だと50人以上抱えているオーナーさんもいるそうです。
アバウトな計算ですが、5人だと月15~25万円の収益、30人だと80~90月万円の収益、50人だと月115万円前後の収益が見込めそうです。
IBJでの開業のメリット3「20代、30代がずば抜けて多い」
結婚相談所連盟利用者の年齢層は、各種婚活サービスの中で一番高くなっています。
女性は30代後半がボリュームゾーン、男性は40代がボリュームゾーンですが、IBJはその中では若年層の会員の獲得力が高いと言えます。
【IBJ会員の年齢ボリューム】
※IBJ公式HPより引用
IBJの次に会員数を抱えているBIU(検索可能会員52,100名)と比較してみると、このような差があります。
【BIU会員の年齢ボリューム】
※BIU公式HPより引用
年齢表記の順が逆でわかりにくいので表にしてみますと、
【IBJとBIUの会員年齢層の比較】
年齢 | IBJ | BIU |
---|---|---|
20代 | 4,063名 | 2,315名 |
30~34歳 | 11,500名 | 5,124名 |
34~39歳 | 13,956名 | 8,336名 |
※同年の比較にしたいためそれぞれ2019年時の比較をしています。
ご覧のように、圧倒的な会員差があります。
結論として、IBJは結婚相談所連盟の中で1番若年層との縁談が組みやすい連盟と言えます。
IBJは派閥も少ない
IBJは他業者と比べて30代・40代のオーナーが多く、新規オーナーも続々誕生している状況ですので、いわゆる「古参者が顔をきかせている」ような連盟ではないとのこと。
先生と呼ばれて慕われている人はいても、派閥に属して定期的にご機嫌取りをしなければならない、といったようなしがらみは環境ではないとの事です。
IBJでの開業のメリット4 「トラブルが起こりにくい規約満載」
IBJの利用規約は、相談所利用者さんを守ると同時に、オーナーとなる私たちにも鉄壁の防御を与えてくれる規約となっています。
- お見合いはキャンセルできない(キャンセルした場合は違約金ペナルティがある)
- 各アクションごとに期限が設けられている
- 成婚退会まで婚前交渉完全禁止
少し詳しく見ていきますね。
お見合いはキャンセルできない(キャンセルした場合は違約金ペナルティがある)
IBJではお見合いをキャンセルすると罰金を払う決まりがあるため、お見合いと向き合う会員の本気度は高くなります。
気軽にキャンセルできない決まりは、「ドタキャン」されることによる自社会員の士気の低下・サービスに対する不満を防ぐのにも一役買っています。
加えて、オーナー側から見ると、ご紹介・日時調整の仲介の労が無駄になることを防いでいます。
各アクションごとに期限が設けられている
- お見合いを申し込まれたら1週間以内に返事をする。
- お見合いが成立したら1週間以内に日程を決める。
- お見合い日翌日13時までにオーナーに返事を伝える。
- 仮交際(複数交際)は2ヶ月まで、真剣交際(1対1の交際)は1か月まで、トータル3ヶ月以内にお相手と結婚するかどうかを決める。
「日程調整がなかなか進まない」「次のステップになかなか進んでもらえない」といったお悩みを、大手他社ではよく聞きます。
会員さんはもちろん、担当側も仲介に頭を悩ませる問題ですが、IBJの場合はすべてのステップにアクション期限が設けられているため、ご縁から成婚・もしくはお別れまでの流れが非常にスムーズに進みます。
成婚退会まで婚前交渉完全禁止
今や結婚相談所も、「恋愛ありき」で結ばれる場所となっていますが、IBJは「体の関係」をもつことを徹底的に禁止しています。
- 外泊・旅行は禁止
- 同棲禁止
- 婚前交渉が判明した時点で強制的に成婚退会
婚前交渉の完全禁止は個人的には正直賛同できかねる点なのですが、このルールの徹底が、遊び目的・体目的の人の入会を阻止しているとも言えます。
会員さんを守り、オーナーがトラブルに巻き込まれるのも防ぐ。
加えて、「この人だ!」と思えた時、「婚約して退会しないと結ばれない」という規約が「ロミオとジュリエット効果」として成婚へ向かうパワーを増大させている気がしなくもないです。
このように、結婚本気度が低い人を寄せ付けない徹底的な規約たちが、利用者の利と経営側の利の両方を守ってくれています。
IBJで開業するデメリット
良い点ばかりをお伝えすると回し者みたいに思われそうですので、IBJで開業するデメリットもしっかりお伝えしていきますね。
- 同業社の中で費用が一番高い
- 差別化が難しい
- 集客は他業者同様大変
同業社の中で費用が一番高い
冒頭からお伝えしている通り、IBJは同業他社の中で一番費用が高いです。
特に「加盟金160万円」は、パッと準備できる金額とは言い難いです。
加盟金は分割払いも利用で、全額を5年(60回払い)で返す場合は月々34,200円のお支払い、一部(100万円+税)を分割にする場合は3年(36回払い)で月々34,200円といったようにローンも組めますが、決断に覚悟が要る金額であることは間違いないです。
粗利9割のお仕事ですので、長く続けていくと考えるなら高いハードルでもないかもしれません。
差別化が難しい
IBJは現在全国2700社の巨大連盟です。
システム的には同じサービスを提供できる相談所が2700社ある、ということです。
IBJ連盟は各相談所の会員さんを紹介し合う関係性のため、競合<仲間という意識が強いと聞いていますが、それでもビジネスとして続けていくのに何かしらの「売り」は必要と考えられます。
立地なのか、サポート力なのか、料金の安さなのか、知名度なのか。
差別化を意識してビジネス展開できるかどうかで事業の伸びしろが決まってくる気がします。
集客は他業者同様大変
結婚相談所事業は初期費用が格安な一方、コンビニのような「黙っててもお客が入ってくるビジネスではない」点に注意が必要です。
多額の広告費をかけられる人は別ですが、出来るだけ費用を抑えて集客したい場合は、チラシをまく、人づてに婚活している人を紹介してもらう、ブログやSNSを使って広報活動をするなど、地道な集客活動が必要になります。
集客方法や集客のコツはIBJ加入後のセミナーで学べますが、そもそも「集客する気になれない」人には向かないビジネスかもしれません。
IBJで開業するまとめ
IBJでの開業がおすすめな人は、「成果を出しやすい結婚相談所」に魅力を感じる人。
IBJでの開業をお勧めしがたい人は、集客を頑張ろうと思えない人。(これはどこの連盟でもそうですが…)
IBJの加盟金160万は大きいように思えますが、お相手紹介システムの品質や、会員数・お見合い成立数・成婚者数のすべてにおいて業界1位である土壌、この2点においてIBJは他業者を圧倒する魅力があると感じました。
特に、20代~30代の利用者が多い環境のため、30代・40代のオーナーが活躍しやすいのも利点だと思えます。
収益面でみてもロイヤリティーが取られませんし、月の徴収金も非常に良心的な金額設定で、コンビニなどのフランチャイズ起業と比べても圧倒的に継続しやすいビジネスです。
そしてなにより、ご利用者さんの未来を作っていくお仕事に従事できるのは、特別な幸せがあるように思えます。
自身が繋いだご縁から笑顔が生まれ、幸せが増えていく。時に新たな命が生まれ、自分が死んだ後もずっと命の連鎖が続いていく。…想像するだけでゾクゾクします。
お客さんの人生の節目に関わり、人生を変えるお仕事。
やりがいがないわけがありません。
結婚相談所のお仕事に興味をお持ちの人なら、「成婚に繋がりやすい結婚相談所連盟」であるIBJを検討しない理由はないと思いました。
【後日追記】
その後IBJの他の4つの連盟に伺ってお話を聞き、最終的にIBJへの加盟を決めました。
会員さんに寄り添い、笑って泣いて、密度の濃い充実した時間を過ごしています。
心配していた加盟金も、相談所開所から4ヶ月時点で相殺できる収益をあげられました。
そして開所から1年5ヶ月、会員数100人以下部門の成婚者数TOP30社の表彰を受けました!
大変ですが、やりがいも多いお仕事だと感じています。
「成婚のお手伝い」、引き続き頑張ります!
IBJ(日本結婚相談所連盟)での開業費用のまとめ
IBJで結婚相談所を開業する場合の経費の種類と収益例について、最後におさらいしておきますね。
加盟金(初期費用) | 160万円 |
---|---|
新規データ登録費 | 2,000円/名 |
IBJネットワーク月会費 | 1.88万円/月 (複数加盟の場合は3万円) |
登録スタッフ数 (経営スタッフ数) | 2,000円/名 |
活動会員費 | 500円/名 |
収益例 | 会員50名で新規入会者2名、成婚者1名の月の収益例:115万円(粗利95%) |